なぜミサイル発射で円買い?

こんにちは、なつきです。

先日、北朝鮮がミサイル発射し、
とうとう日本上空を飛び越え、
太平洋に落下するという事態にまでなりました。

その時に、ドル円は大きく下がったわけですが、
この動きは、今回のミサイル発射だけではなく、
北朝鮮がミサイルを発射する度に、
ドル円が下落しているという動きが見られているかと思います。

普段トレードをされている方にとっては、
北朝鮮がミサイルを打ってきたら、
ドル円は下がるんだな~ということは、
多くの方がご存知かと思います。

そしてよく「有事の円買い」なんていう言葉もある通り、
北朝鮮によるミサイル発射だけではなく、
東日本大震災やリーマンショック等でも、
大きくドル円は下がることになりました。

さて、ここで不思議なのが、
「なぜ日本に危機が迫っている時にドル円が下がり、円が買われるのか?」
です。

普通に考えると、日本に危機が迫っている時には、
円が売られるのではないか、と考えてしまいます。

実際に他国ではほとんどがそのようになっており、
例えばユーロ圏で何か危機的状況(例えばテロ等)が起きれば、
大きくユーロが売られる現象が起きます。

ドルも同様に、例えばトランプ政権が危うくなった時や、
アメリカの経済指標で悪い数字が出た時等は、
ドル円が下がる、すなわちドルが売られるという現象が起きます。

なぜ日本だけ、日本の危機に迫った時は、
円が買われるのでしょうか?

これは、円が買われるというよりも、
正確に言うと、
「円売りが解消される」
という現象が起きているのです。

これはどういうことかと言いますと、
まず日本は、世界最大の純債権国です。

純資産をたくさん持っているということです。

純資産とは、資産残高から負債残高を差し引いたものです。

日本は負債がたくさんあるようなことをよく言われますが、
確かに負債は多くあるのですが、
それ以上に資産もたくさんあるんですね。

その資産から負債を引いた数字が、世界で一位ということです。
しかも、それは26年連続一位に輝いているわけです。

日本はすごい国なんですね!

ということは、もう少し詳しく言いますと、
日本は、海外にたくさんの資産を持っているということです。

で、海外の資産を購入する時に、当然円でそのまま購入できるわけではありませんので、
円をドルだったり現地の通貨等に換えて資産を購入します。

ここまでは大丈夫でしょうか?

日本は、円をドルや現地の通貨にまず換えて、
それからそのドルや現地の通貨でたくさんの資産を購入しているということです。

これを自分のことに置き換えるとよく分かるのですが、
もし、あなたにまとまったお金があり、
そのお金をすぐに使うあてはなく、また日本の銀行に預けていても、
金利も低く、お金を眠らせておくだけとなってしまうので、
海外に不動産を所有するようにしました。

普段の生活費等は、当然日本の銀行に残しておき、
当面すぐに使うことは無いだろうというお金を、
利回りの良い、海外の不動産に投資したというわけですね。

そしてその後、日本で大災害が発生しました。
もしかしたら普段働いている会社は営業ができなくなり、
倒産してしまうかもしれません。

あるいは、どこか安全な場所に引っ越しをしなくてはいけなくなるかもしれません。
そうすると、あなたはまずどうしますか?

会社が倒産する、どこかに引っ越すとなると、
まとまったお金が必要になります。

そうすると、まずは海外に投資した不動産を売却して、
現金に戻したいと思うはずです。

とにかく現金さえあれば、当面は安心できます。

ということで、不動産を売却するということは、
まずは、不動産を売却した後、ドルや現地の通貨で受け取り、
そしてそのドルた現地の通貨を、円に換えようとします。

ということは、ここで円に換えるということは、
「円を買う」ということになります。

そしてこういった動きを、多くの人がするようになります。

また会社でも、日本国内の会社が危うくなる可能性があると思えば、
海外に投資していた資産をとりあえず円に戻して(円を買う)、
安心しようとします。

保険会社なんか分かりやすいですが、
保険会社は普段は顧客からお金を集め、
そしてそれを別の資産等で運用して、
そして顧客に何かあった時に、
保険金を支払います。

そしてもし日本に危機的状況なことがあれば、
多くの保険金を支払わなければいけないということになります。

その時に、お金が足りません、では、
会社が潰れてしまいますので、
現金を普段よりも多めに用意しておかなければいけません。

ということで、海外に投資していた資産を売却して、
円に戻す(円を買う)ということをするようになります。

また銀行も同様に、日本に危機的状況が陥った時は、
多くの人は、とにかく現金を必要とするようになります。

例えば停電になって銀行のATMが使えなくなって
現金が引き出せなくなったらどうしよう、
銀行そのものが潰れてしまったらどうしようという不安に駆られ、
できるだけ普段よりも多めに現金を持つようにしようと思うようになります。

その時に多くの人が銀行に行き、
普段よりも多めの出金をするようになると、
銀行としては多めの現金を用意しなければいけなくなります。

銀行は、預金者から集めたお金を使って資産運用していると思われていますが、
確かにそうなのですが、実際には、預金者から集めたお金以上のお金を運用しています。

ですので、全ての預金者が引き出しをしようと思っても、
全ての資産を売却したとしても、現金が不足してしまう状況になっているのです。

そうなると、銀行が破綻してしまいますので、
銀行は現金不足にならないように、
(実際は現金不足なのですが、預金者に悟られないように)
日本が危機的状況に陥りそうな時は、
予め海外で保有していた資産を売却し、
円を用意するようにします。

ということで、個人も企業も、
日本に危機的状況が発生しそうな時は、
海外にある資産を売却して、
そしてそれを円に戻そうという動きが出る
わけですね。

そして日本は、対外純資産が連続26年1位の国ですから、
普段は海外に大量の資産を保有しているわけです。

その上でトレーダー、投資家はどう考えるかというと、
もし日本で危機的状況に陥りそうな時には、
多くの個人や法人が海外の資産を売却して、
そして円に戻す動き、
すなわち、円が大量に買われるだろうなと予想し、
そして特に短期筋のトレーダー達は、
先を見越して、円を買って儲けようとするので、
円買いの動きが見られるようになるということです。

有事の際に、実際に日本の個人や法人が円に戻さなくても、
トレーダーは円を買うという動きをしますので、
実際に円買いの動きがみられるようになります。

そしてさらに、有事の際には円が買われることが多いという傾向が、
多くのトレーダーにも広まり、
有事の際イコール円買いという方程式が出来上がり、
多くのトレーダーもそれに連なって、
円を買っていくという動きになります。

ですので、日本に危機的状況が陥った時に、
なぜ多くの人が円を買うのか?
と思ってしまいがちですが、
実は、海外にある資産を円に戻す動き、
円売りの解消が、
円買いされたように見えているということですね。
(短期筋のトレーダーは実際に円を買ってはいますが)

以上、度重なる北朝鮮によるミサイル発射で、
円買い動意が見られましたので、
なぜ有事の円買いが行われるのか、
書いてみました。

北朝鮮からしたら、ミサイル発射前に、
大量の円を保有しておけば、
ほぼ確実に儲けられるわけですね。
ある意味、インサイダー取引し放題って感じですね。

以上に何か参考になればと思います。

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